現在,自己モニターを活用した音声教育の研究を進めています。そのための紙媒体の教材は,本当に,教えるための材料という感じで,ほぼ完成しています。もっと重要なものは2つあります。
1つは,自己モニターを活用した音声教育を教師ができるようになるには,教師用指導書というか教師教育のための参考書が必要だと思っています。もちろん,それ以前に,自己モニターを活用した音声教育だけでなく,あるいは,それ以前に,音声教育一般についての考え方の改善など,教師教育の研究などが必要なんですが,それは,『音声教育の実践』(くろしお出版)である程度できたと思っています。
もう1つは,紙媒体ではなく,パソコンなどを用いたeラーニング教材です。これについては,なかなか進んでいませんが,今年の8月にハワイ大学で行われる,CASTEL-Jで発表できることになりました。
これについて,『日本語教育の過去・現在・未来 第4巻 音声』(凡人社)で明示的に書いたかどうか分かりませんが,これは,できるだけ早く実現したいと思っています。
そして,このことが終われば,私の音声教育についての役割は,いや,音声教育の仕事自体,終わりかもしれません。
河野俊之