12月18日(金)に,イェールの先生方に対して,文末イントネーションのワークショップをしました。
(12月19日(土)ではありませんでした)
文末イントネーションの教え方を考えるために,まず,音声教育の教科書などを見ました。
ですが,ヨ,ネなどと文末イントネーションとの関係があまりきちんと説明されていないことが分かりました。
それでは,ヨ,ネが使えないのは当たり前です。もちろん,使える人もいるんですが,
学習者個人の能力だけに頼るのは教師としては情けないことです。
そこで,ヨ,ネと文末イントネーションの関係について,論文を読んだり,内省したりしました。
でも,前に書いたように,よく分かりません・・・。
教育としては,ヨ,ネについて,全ての文末イントネーションを網羅し,さらに,
すべての発話意図をもうらすることは必要ありません。また,網羅すれば,研究者としては
満足かもしれませんが,そのような多すぎる情報によって,学習者に混乱させることは
教育者としては,あってはならないことです。
そこで,実際にヨ,ネの文末イントネーションを学習者が習得するための教育方法を
こちらにいる間に考えて,実践してみようと思っています。
最終目標は,学習者に何か発話意図があるときに,ヨ,ネのさまざまな文末イントネーションのうち,
どれを用いたらいいかを考え,実際にそれが言えることです。
そのためには,ヨ,ネのさまざまな文末イントネーションの発話意図を知ることと
それが実際に言えることが必要です。
ヨ,ネのさまざまな文末イントネーションの発話意図のすべてを網羅することは
教育上はよくないと上で書きました。でも,私が恣意的に選ぶのもよくないでしょう。
そこで,初級教科書のヨ,ネをすべてピックアップし,それらの文末イントネーションと
発話意図を調べることを今日から始めました。
とりあえず,『みんなの日本語』を使っています。
そこで,ヨ,ネの文末イントネーションと発話意図を分析できれば,それらをとりあえずの
プロトタイプとして,必要なら,さらに加えて(これも,ほかの教科書を分析してりして),
教えるべき項目を考えたいと思います。
主な用法を例文とともに提示し,発話意図を理解させ,練習するという方法を考えています。
まずは,地道な作業をしなければなりませんが,研究って,そういうものですよね。
音声教育については,自分の力で,教育の部分を,圧倒的によくしたいと思っています。
がんばります。
河野俊之